平成7年8月20日 四万十川三島、晴れ、じっとしていても汗が背中を走る!

そんな中「ぞっこん四万十鮎釣大会」と銘打った友釣大会が開かれた。この大会は、釣具メーカー主催でもなく、釣具店の主催でもない、高知県の川を愛するつり人が自分達の抱える問題を話し合おうと、自力で立ち上げた大会だったのです。そしてこの大会こそ、つり人が自分達の考えで行動を起こすための第1歩となったのです。

 各河川の抱える問題を話し合う内に、河川環境の悪化は県下全体のことで、四万十川や梼原川でさえ例外ではないことをだれもが肌で感じていました。しかし、私達つり人は無力うえ、さらに趣味の領域となれば、なお更問題外視されています。

自分達が何を言ったところで、公式な意見としては取り上げてもらえない、だからといって、このまま指をくわえているわけにも行かない。なぜなら、美しい川や自然は私達県民にとって、心の療養所なのです。ストレスや悩み事を自然の力で癒してくれる聖なる場所です。このやすらぎを無くす事は、心の光を失うことに等しいと感じていました。
何か出来ない物だろうか?誰からとも無くそんな声が出て、

「高知県下の川を愛するつり人が河川の枠を超えて、一つの河川の為に全員で協力してみようではないか、その中から「自分達の出きる事を探してみよう。」

その言葉に全員がうなずいた、

「つり人が一つになれば何か出来るかも知れない」「河川環境の為に出来る事は何!」

そのための組織を作らなくては!!その年誕生したのが「高知県友釣連盟」です。


 

 高知県友釣連盟最初の目標は、つり人のマナー向上を上げた。

それは、田植えの時期と鮎釣の解禁が重なる、高知県だからこその問題であった。各河川が抱える共通の悩みの一つは、田植え前は田んぼに水を引くため畦を作るのだが、せっかく作った畦をつり人が踏み荒らし壊してしまうのだ。そうなると水はこぼれて残らないので再度修正することになる。


しかし、翌朝にまたつり人が踏み荒らす。こんなことでは地元とのトラブルを避けられるはずも無い。そこで入川道と田んぼ道を区別するために、入川案内板の製作に取りかかることとした。
しかし、製作費用はどんなに安く見積もっても1本3,000円はかかる、それを50本〜100本単位で作ろうというのである。高知県下全部では何本必要だとかは考えたくない。できる限りやってみることとなった。費用は釣大会の釣果を全て寄付していただき、鮎の売上でまかなう、しかし不足の場合は会費からも充填することとなった。

自分達の趣味を生かし川のために使う。高知県友釣連盟の基本的スタンスである。しかし、案内板だけでは物足りないことに気がついた。県内外のつり人が、迷わすに釣行する為には河川地図が必要だ。ならば、河川案内そのものを自分達で作ってしまおう。高知県友釣連盟の強みを生かし、全県下の河川情報を各自で作り、それを集めて一冊の本にしてみよう。各河川ごとに自分達の川を書いてみる、地元だからこそ解かる入川道、他人の土地、駐禁、危険地区等、地元でないと解からない本当の案内本が2年の歳月を経て平成10年6月に「高知新聞社、四国の川釣り」が完成した。
これで地元とのトラブルはさらに減少するだろう、そして、つり人のマナーも向上した。しかし、これだけでは、河川環境を取り戻すことが出来ないのは連盟自身がよく解かっていました。


 

河川環境を取り戻す最も大切なことは、山や川、森について関心を持ってもらうこと、それも流域市町村や漁協だけでなく、都市や町にすむ人達に河川環境の現状を理解してもらう事が最重要な事だと。そのための方法は川に親しんでもらい現状を理解してもらうのが一番早いのである。

しかし、川や森に行きたがらない人を無理やり連れて行っても意味がないし、かえって逆効果にもなりかねない。そこで高知県友釣連盟の強みを生かして、反対に川の方を人々に近づけてみることにした。県下の全河川を一箇所に集めて河川環境の違いを鮎の味で判断してもらおうではないか? それならば女性や子供まで河川環境の違いを感じてもらえるはずだ。「第1回清流めぐり利き鮎会」の原案である。


しかし、県下全ての河川の鮎を集めるとなれば、一体どのくらいの鮎が必要なのか?まったく見当もつかないうえ、その労力は並ではない。そこで各河川30匹を目標集めることとなった。しかしこの年(平成10年)は近年にない異常渇水続きで、地元の名手でも1日10〜15匹が限度なのに、30匹も提供してくれというのだから、かなりの無理を押しつけてしまった。ところが、開催案内が出来上がらないうちから参加者の申し込みが殺到し、定員を超えてしまった。 急遽 30匹を50匹に引き上げて、各河川担当者にお願いする。しかし、返ってくる答えは予想通り、「この渇水に、何を寝ぼけちゅうが!」土佐弁でのきついお叱りを受ける。とにかく、このままでは鮎が足りない、そこで県下の釣り大会に出向いていって、訳を話しお願いする。

だめで元々だと思って頭を下げていたら、何処からともなく、パチパチの拍手と共に「がんばれよ!」の声が聞えた。ありがたい!県下の多くのつり人が協力してくれる。貴重な鮎を提供してくれるというのだ。 これで利き鮎会の鮎がそろった。さらに、無理だといっていた河川からも、50匹・・80匹・・100匹届いてくる。この1匹々の鮎の苦労を考えると、絶対に成功させなければならない。


そして 平成10年9月 高知市の城西館 において第1回清流めぐり利き鮎会が開催された。
そして清流めぐり利き鮎会は、つり人から村に町に都市に、そして河川管理者に一つの波紋を投げかけた。
それは「もう一度、香魚と呼べる清流の女王を、甦らす事はできないものかと」
清流めぐり利き鮎会は、回を重ねるごとに、参加河川が膨らんでいます。それだけ多くの河川環境が破壊され崩壊の危機を感じ取っているつり人が多いからだと思っています。



開発や近代化と呼ばれる自然破壊によって物質的には豊かそうになった生活が、川や沿岸に住む魚達の、生息圏を減少させ、あるいは絶滅させる方向にしか動いてないのが現状です。 

高知県友釣連盟の会員は年々悪くなってゆく河川環境を、釣り人の立場から改善する事を目的に立ち上がりました。 行政や企業では環境破壊に気づかないことでも、いつも水と接している釣り人は、その変化にとても敏感なのです。そして一人々の釣り人の思いを、水と直接触れることの少ない人々にも理解していただくために、いろいろな活動をしています。多くの人が自然環境に興味を持って理解すればきっと良い答えが見つかるものと信じています。 

このホームページを見てご賛同の方は、 水や自然、そしてそこに住む動物や魚達のために何が出来るのかを一緒に考えてはみませんか。


 川と 鮎釣りを愛する人々のクラブ「高知県友釣連盟」 


高知県高知市潮見台2丁目2214 


 高知県友釣連盟代表理事 内山顕一

uchiyama@ps.inforyoma.or.jp 


 

  

 

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